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高尾山の四季 四季-夏

新井二郎先生と沢沿いの6号路を歩く。

6号路は、前の沢と呼ばれる、渓流に沿ったコース。沢沿いが好きな植物や水辺の生き物などが観察できます。途中には琵琶滝や流れの中を歩く踏み石などもあり、夏にふさわしいコースです。
「高尾山の自然を学ぶ会」の講師でもおなじみの元高尾自然科学博物館の学芸員、新井二郎先生と夏の6号路を歩きました。

新井先生と歩くトップイメージ

カジカガエルの声を聞く

カジカガエルの声を聞く

当日はあいにく、雨が降ったり止んだり。「沢沿いの植物は水が好きですから、雨の日の方が生き生きとしています。雨には雨なりのよさがあります。でも雨の日は足元がすべりやすいので、充分注意してください。そして、天気予報をよく見て、大雨や雷は大丈夫か確認してくださいね」と新井先生。
いよいよ出発です。6号路は、ケーブルカーの清滝駅の左側がのぼり口。サラサラ流れる川に沿って歩いて行くと、「フィフィフィフィ…」というきれいな声が聞こえてきます。「あれは、カジカガエル。声がとてもいいでしょ。この6号路では、他にも、ミヤマカワトンボやオニヤンマなどの川沿いが好きな昆虫にも会えますよ」


コクサギ

コクサギ

「沢沿いの6号路では、おもしろい植物に出会えます」と新井先生。先ず、見たのはコクサギと言う植物。一見普通の葉です。「ほら、葉のつき方がおもしろいでしょ。葉が左右交互に2枚ずつ付く。このような葉の付き方を『コクサギ型葉序』と呼びます。そして、葉の匂いをかいで見てください」すると、柑橘系の強い匂いがします。コクサギは漢字で書くと、小臭木となり、その匂いが名前の由来だそうです。


ハナイカダ

ハナイカダ

次は、見た植物の葉にビックリ。葉っぱのまん中に実がのっています。「これは、ハナイカダという植物。葉のまん中に花が咲き、その花を乗せた葉をいかだにたとえたネーミングです。雄と雌の木があり、雌の木には果実がなり8〜10月頃には、黒紫色に熟します」


チドリノキ

チドリノキ

そして3つ目は、チドリノキ。見た目にかわったところはありません。「このチドリノキは、カエデの仲間なんです」と聞いてビックリ。モミジのような切れ込みがまったくありません。「でもカエデの仲間のしるしに、プロペラ形の果実がついているでしょ。それに葉も対生です」植物の世界は、なかなかおもしろい!


恐竜時代の地層、小仏層

恐竜時代の地層、小仏層

「高尾山は1億年近く前の中生代白亜紀に堆積して出来た地層からなっていて、代表的な分布地の小仏峠の名から小仏層と呼ばれています。ここに出ている地層面は褶曲して垂直に近い傾斜をしています」と新井先生。
「白亜紀といえば恐竜の時代ですよね」と質問すると、「そうです。でも小仏層は、海の深いところで堆積したようで、恐竜をはじめとする化石は産出しません」とのこと。ちょっと残念でした。
6号路には、小仏層を形づくる代表的な岩のひとつである、粘板岩の説明板とこの岩が硯などに使われたところから名付けられた、硯岩の標識が立っています。植物や動物だけでなく、たまにはこうした石や地層のお話も楽しいものです。


ジュウモンシダ

ジュウモンシダ

6号路では、多くのシダの仲間に会えます。写真は葉が十文字になっているところから名付けられた「ジュウモンジシダ」です。


タマアジサイ

タマアジサイ

6号路でよく見られます。ツボミは、シャクヤクのそれのように丸く、玉のようです。8月頃ツボミが割れると、中からきれいな花が現れます。今回訪ねた時はまだツボミでした。


キヨスミウツボ

キヨスミウツボ

葉緑素を持たず、木の根に寄生する多年草。高尾山ではタマアジサイの株元で見かけることが多いといいます。


ギンリョウソウ

ギンリョウソウ

葉緑素を持たず、菌類と共生する腐生植物でまるでガラス細工のようです。その姿からユウレイタケとも呼ばれます。


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